トピックス 家を守る屋根瓦!快適・安心な住まいは『瓦屋根』から!!②
家を守る屋根瓦!快適・安心な住まいは、『瓦屋根』から!!【後編】
こんにちは~。緑窯業㈱のマスコットキャラクターみちガエルだケロ(゚∀゚)
【前編】では、「瓦が屋根に上るまで」をご紹介しました~~
読んでくれたケロ??
身近にありながらもあまり知られていない瓦屋根の事をもっと知ってもらう為に、
淡路市の総合建築植田様と瓦葺き職人さんに協力して頂き、
瓦屋根の構造や施工の手順
を、引き続き紹介していくケロ~(^^)
■袖瓦(そでかわら)の仮並べ
今回、袖瓦に使用したのは中付袖。
中付袖は、加工が必要な瓦になっています。
袖瓦と袖瓦の重なりがピタッと合うように、予め、あいばシロ(削りシロ)を作っており、加工する事で綺麗に見えるようになっています。
≪袖瓦の加工前≫
↓袖瓦の重なり部分が少し浮いてるのが分かります。
↓同じく上下の瓦の重なり部分が少し浮いています。
≪袖瓦の加工後≫
↓加工する事で先ほどの隙間が無くなった事が分かります。
この加工作業は、職人の腕により出来栄えが変わります!
瓦は単純に屋根に並べているだけではなく、mm単位で瓦を合わせていくといった実に細かい作業もあるのです(゜o゜)
「職人の腕の見せ所」ケロ!!(^_-)b
■いよいよ瓦葺き開始ケロ~♬
■左袖瓦の施工
事前に加工した袖瓦から順番に施工していきます。
(下地)
袖瓦は風の影響を受けやすいため、3点止めが基本です。
今回の場合は、銅線、瓦釘、ビスの3種を使用しています。
■地瓦の施工
地瓦は、瓦で一番多く使われるメインの瓦です。
今回の現場のように横に長い屋根では、瓦1枚の寸法が1mm違うだけで、何センチも瓦の位置がズレてしまいます。
半端な瓦が入らないように野地の寸法を大工さんが合わしていても、うまく入らないといった事が起きてしまう場合があるので、寸法には常に意識が必要です。
■右袖瓦の施工
最初に取り付けた袖瓦ですが、屋根の両端で実は形状が違います。
■換気棟の施工
屋根裏にこもりやすい熱や湿気を抜くために換気口を設置します。
今回の棟換気とは別に、野地換気もありますが、実際はこちらの棟換気の方が効果が高いと言われています。
換気棟、設置ケロ♪
■棟際の瓦の施工
瓦と瓦の隙間から雨が浸入しないように瓦同士の隙間は出来る限り少なくします。
(袖部)
(地瓦部)
■地伏部施工完了
地瓦、軒瓦、袖瓦までを業界では地伏(じぶせ)と呼びます。
地伏部分が葺き上がって、屋根の雰囲気が見えてきたケロ(^^)/
■棟瓦とメンド瓦の施工
今回は海津鬼(カイズオニ)を使用します。
※現在の鬼瓦は、色んな種類のものがあり、鬼の顔をしたものもあれば、今回のようなスッキリした物もあります。
まずは鬼瓦を立て、土台の基礎を作っていきます。鬼の幅が決まれば、次にメンド瓦を施工していきます。
この瓦もしっかり緊結されており、今回の施工では、下にある地瓦を止めてあるビスから銅線を伸ばしメンド瓦と緊結しています。
メンド瓦は地瓦の上に乗ってるスコップみたいな形の瓦ケロ(゚∀゚)
■のし瓦の施工準備(シルガード)
のし瓦をのせるためにシルガードで台を作ります。
昔は練り土と呼ばれる屋根専用の土を使っていましたが、近年では、このシルガードと呼ばれる施工が増えてきています。
南蛮漆喰の一種で、防水性が高く、強度が強いのが特徴です。
■のし瓦の施工
今回はのし3段積。目地積みと言って、のし瓦とのし瓦の隙間を空けて施工していきます。
(1段目)
(2段目)
(3段目)
■素丸瓦の施工
のし瓦とのし瓦の間に塩ビパイプを固定します。この塩ビパイプ自身も野地から緊結しているので、棟瓦が一つとなり、地震台風に対する強度を出している訳ですね。
※棟瓦の固定方法には種類があり、今回は塩ビパイプを使用した方法をとっています。
素丸の穴から先ほどの銅線を2本だし、お互いを緊結する事で固定します。
■完成~!!!
完成です(^^)/
うん!美しい甍(いらか)の波ケロ~背景の緑ともマッチしているケロ(゚∀゚)
職人さんの腕が光る袖瓦の完成写真。
瓦と瓦を繋ぐ下刃が真っすぐ通っていて綺麗ケロ♡
鬼瓦の施工写真
鬼瓦は家の顔でもあるケロ(゚∀゚)
〈瓦工事について〉
屋根はあって当たり前のものですが、なかなか意識してみる事がないのではないでしょうか?
屋根は、風雨をしのぎ、日差しを遮る。実は大きな役割をしているのです。
雨が降る日に傘を差さないと当然びしょ濡れになってしまいます。
真夏に日傘もささず、帽子も被らない…考えるだけでも汗が出てきますね(^^;汗
屋根工事は、上記でご紹介した通り、雨漏りしない工夫、瓦の落下や飛散を防ぐ工夫、そして、屋根(家)を長持ちさせる工夫があちこちにしてあります。
今回の現場は、震度7の地震にも耐えうる「ガイドライン工法」と呼ばれる屋根の基準に基づいて施工されていますので、より安心頂けるようになっています。
屋根は瓦をかぶせてしまえば、実は“中身”が分かりません。
雨漏りや瓦の落下や飛散があって初めて気付く事が多いのです。
業者により、この“中身”に差が出たり、予算的な所で、大事な部分をやむを得ず削ってしまうというケースもありますので、
この「ガイドライン工法」を目安に工事を依頼される事がお客様の安心に繋がるのではと思います。